三菱自動車の男性社員(当時47)が昨年2月に自殺したのは、過重労働により精神障害を発病したのが原因として、三田労働基準監督署(東京)が労災認定したことが18日までに分かった。遺族側代理人の川人博弁護士が明らかにした。発病前1カ月の時間外労働は約140時間だった。認定は今年5月28日付。
川人弁護士らによると、男性は1993年に入社。2018年から担当した新車の企画立案の業務で多忙となり、うつ病などの精神障害を発病し、19年2月に会社の寮の自室で自殺した。亡くなる数日前、妻や娘(9)との電話で「仕事がきつくてもう会社をやめたい、死にたくなった」と漏らしていたという。
川人氏は、労基署が帰宅後にパソコンで仕事をした時間の大半を労働時間として認めなかったとし「コロナ禍でテレワークが推進されており、自宅で長時間労働が発生しないよう、経営者は適正に労務管理すべきだ」と指摘した。
日本経済新聞 大阪夕刊 社会面 R2.6.18(木)
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